フル免許ホルダーの管理人ソウです。「大型二種」「けん引二種」「大特二種」「大型二輪」運転免許取得済です。
「連節バス」と「トレーラーバス」の違いについて分かりますか?乗ったことがありますか?適用する運転免許についても記していきたいと思います。
■構造違いは?
■連節バス・・・後ろの客車=3軸目が駆動。
■トレーラーバス・・・トラクター(ヘッド,頭)の2軸目が駆動。
■運転免許について(旅客運送)
■連節バス・・・「大型二種」免許
一見「けん引」免許も必要なのでは?と思いますが、構造上けん引していない=引っ張ってないので、大型二種免許のみで運転できます。ただ、右左折や後退の動きに関しては、けん引車の特性を持っているので、かなり練習が必要だと思います。
■トレーラーバス・・・「大型二種」+「けん引二種」免許
■連節バスはどこで乗れるか?
最近でかつ都心だと、2020.10/1(木)東京BRTのプレ運行(一次)が始まりました。運行は京成バスが担当しています。
京成バスといえば、幕張本郷や海浜幕張あたりで連節バスの実績は十分の事業者ですね。
ちなみにBRTとはBus Rapid Transitの略になります。
●虎ノ門ヒルズ
(連節バスほぼ来ない)
↓↑
●新橋
(連節バス発着メイン)
↓↑
●勝どきBRT
↓↑
●晴海BRT
連節バスは全本数ではなく、1時間に一本ほどの運行になります。かつ、「虎ノ門ヒルズ」にはほぼ来なく、「新橋~勝どきBRT~晴海BRT」運行メインになります。
●TOKYO BRT | 東京BRT(Bus Rapid Transit)
https://tokyo-brt.co.jp/
■東京BRT(連節バス)に乗った資格マニア視点
■構造的な動き
「発車」「停車」「右左折」については、かなり慎重に運転している印象を受けました。特に、けん引車同様「前進左折時」は、左サイドミラーで3軸目の位置を気にしているようでした。
臨海部の道路舗装は平坦で綺麗なのですが、おそらく若干の凹凸でもスピードを出すと連接部を介して揺れが増長されて後ろ客車が跳ねるような感じになるんじゃないかと想像します。
臨海部のような埋め立て地で区画整理された多車線道路では、最適な輸送手段だと思います。久々に晴海方面に訪れましたが、アレだけのタワーマンションがニョキニョキと「つくし」のようにあると輸送手段どうするのだろうかと思っていましたが、案として存在した路面電車(LRT)に比べても導入しやすいですね。
駐車車両が多くあり、通行出来なかった場合はどのように対処するのか見たかったのですが、そういった場面には遭遇しませんでした。あれだけ道路が広いと普通に避けて通行しそうな気もします。
「虎ノ門ヒルズ」と「晴海BRT」は、他車両が入ってこれないので問題有りませんが、「新橋」と「勝どきBRT」に関しては、駐車車両対策として警備員は配置しているようには見えませんでした。
もちろんですが、「後退」は一切しないような発着点や道路の設計になっている点も見どころの一つでした。
ただ、「晴海BRT」がびっくりするくらい大変広く、遠くの方で待機している連接バスが「後退」の動きを練習しているように見えたのは印象的でした。運転する側としたら、けん引車の動きを理解して技として取得しておかないと不安ですよね。
■時間的余裕度
そもそも4つしか発着点が無く、間隔も地下鉄の駅よりも距離が離れているので、時間的なストレスを感じませんでした。
また、途中発着点では相当時間を取ってある印象がありました。「虎ノ門ヒルズ」から、「晴海BRT」まで乗車した際は(普通サイズのバス)、途中の「新橋」で5分程停車していました。
渋滞にハマったとしても、鉄道のように出来るだけ時刻表通りに運行するような時間的余裕を持たせているように感じました。
■トレーラーバスはどこで乗れるか?
日本で唯一乗車できる激レア「トレーラーバス」は、東京都のJR武蔵五日市駅から乗れます。京王グループに属す西東京バスが運行しています。
「機関車バス青春号」というネーミングで、「五20系統 つるつる温泉行き」に使用されています。ちなみにすべての運行がトレーラーバスではありません。乗車の際は時刻表で確認が必要ですね。
終点が日帰り温泉施設なので、まったり休日を過ごされるのにお勧めスポットですね。
●生涯青春の湯つるつる温泉
http://www.tsurutsuru-onsen.com/
■トレーラーバスに乗った資格マニア視点
■構造的な動き
乗車する際に近づいてくる「機関車バス青春号」を見て、バスというよりトラックだなという印象を受けました。
当たり前ですが、トラクター(頭,ヘッド)+トレーラー(台車,客車)の動きそのものですので、貨物輸送で使われている20,40フィートのコンテナを運ぶトレーラーを少し小さくしたようなイメージになります。
トラクターは日野自動車の中型トラック、レンジャーを改造したものになりますので、実際は「中型二種」+「けん引二種」免許でも運転可能だと思いますが、一般的に「中型二種」だけ取得している方は稀です。
小さい交差点左折の場面では、頭と客車が超折れるシーンを間近で見れる迫力があります。これが連節バスでは味わえない魅力ですね。
東京都でも西側、いわゆる大都会東京のイメージとはかけ離れた田舎を走るので、交通量も駐車車両も少なくスムーズに走行出来ます。
武蔵五日市駅前のロータリーも広々として転回しやすく、終点のつるつる温泉も広々とスペースがあります。
ですので、実質けん引車の見どころである「後退」する場面は無いでしょう。まあ、そんな場面無いようにしないと旅客運送出来ないでしょうけどね。
■ツーマンバス(運転士と車掌)
管理人ソウが小さい頃、路線バスのフロントガラス上部には、緑に白字で「ワンマン」というプレートを掲げて運行していました。
読んで字のごとく、一人で運行しているという案内板ですね。ワンマンバスが当たり前になったので、いつからか、そのプレート掲示はなくなりました。
トレーラーバスは構造上、運転士がトラクターとトレーラーの行き来が出来ません。ですので、客車側に車掌が居ます。ドアの開閉、料金箱取扱、アナウンスは車掌がやります。ツーマンバスというのも見どころの一つですね。
■まとめ
「連節バス」に関しては、これまで首都圏だと複数導入されています。
京成バス、神奈中バスがそうですね。ただこれまではすべて外車で、国産の連節バスがありませんでした。
東京モーターショー2019で初めて一般公開された、いすゞのエルガデュオが東京BRTに、兄弟車種である日野自動車のブルーリボンハイブリッド連節バスが横浜市交通局に導入されました。ついに国産メーカーが対応したというのは大変嬉しい限りですね。
古い話ですが、つくば科学万博 Tsukuba Expo’85が行われた際に、連絡バスとして使用されたのがボルボの連節バスでした。子供の頃ながら、見た目のインパクトも含め未来を感じさせる乗り物というインパクトを受けた記憶があります。
「トレーラーバス」に関しては、おそらくこれから導入するバス事業者は無いと思います。
西東京バスには、観光目的としてはもちろんですが、唯一の「けん引二種」免許必須の激レア車として存続して欲しいと願っております。
かつて、全国各主要都市には「路面電車」が走っていました。
モータリゼーションの発達で、邪魔者扱いされどんどん廃止に追い込まれていきましたが、時代の流れとともに再評価され、LRT,BRT等検討する自治体が増えてきた流れを汲み取ると、もう少し路面電車を全部廃止する前に再構築出来ていたら・・・と思いましたね。
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