クレーン・デリック運転士(クレーン限定)免許。通称クレーン免許。名称が長いですね。
クレーンは理解出来るにしてもデリックって?しかもクレーン限定なら「クレーン運転士免許」で良いじゃないか?と色々考えると混乱してきますね。
そんな話はまた別にして、管理人ソウは2014年に取得しました。もうかれこれ6年前になりますので、若干記憶が曖昧な点をご容赦ください。
■クレーン・デリック運転士(クレーン限定)免許 取得するには?
労働安全衛生法のクレーン免許と道路交通法の普通免許はよく比較されます。
道路交通法の運転免許だと試験場一発試験ではない限りは、指定の自動車学校に通い学科教習と技能講習・技能試験を受けて学科試験だけは運転免許試験場で受験するのが一般的ですね。
労働安全衛生法の免許もそれにかなり近いです。学科教習と実技講習・実技試験は指定教習所で受けて学科試験を安全衛生技術センターで受験します。
・公益財団法人 安全衛生技術試験協会(全国7箇所の試験センター)
https://www.exam.or.jp/index.htm
■労働安全衛生法に基づく免許
危険度に応じて、免許>技能講習>教育特別教育>安全衛生教育 に分類されています。免許が上位互換になり、取得の際、難易度・費用・時間がかかります。
■どこの労働局長登録教習機関に入るか?
管理人ソウは取得当時、港町ヨコハマに住んでいました。地理的な条件もありますが、クレーンをやっている教習所を調べて見ました。
●株式会社IHI技術教習所
http://www.iti-a.co.jp/
●コマツ教習所株式会社
https://www.komatsu-kyoshujo.co.jp/
(五十音順)
■IHI技術教習所
IHI技術教習所 神奈川センター(神奈川県綾瀬市、最寄り駅:小田急・相鉄海老名駅よりバス)で受講することにしました。
取得当時は現在の場所ではなく移転する前になります。移転前→移転後も同じ市内で、歩ける距離ではあります。
■教習所で学科教習も受講するかどうか?
費用面に関わってくるとは思いますが、ほとんどの人が教習所で学科教習も受けます。管理人ソウが教習所に通ったときもそんな感じでした。費用もほぼ変わらない感じでした。
クレーンの免許取る方は、勤め先から言われてくる方がほとんどですね。
技能講習が出来る 時間/1日 が決まっているらしく(教習所の都合だか、法令で定められているのかは分かりませんが・・・)学科教習有りor無し の方で総日数は変わりなく、実技試験も最終日の同じタイミングで実施しました。
■取得スケジュール確認
教習所の学科講習、実技講習・試験は、その先にある試験センターでの学科試験スケジュールに合わせて組まれています。
例)
【教習所 学科講習、実技講習・試験】
(1) 8/7(金),8(土), – ,10(月),11(火),12(水),13(木)
(2) 8/7(金),8(土), – ,10(月),11(火), – , – ,14(金),15(土)
【関東安全衛生技術センター学科試験日】
(1)(2)8/26(水)
■クレーンといえばIHI
都心の建設現場に行くと頻繁に見られるタワークレーンがあります。
あれはIHIのグループ会社、IHI運搬機械のタワークレーンもしくは、ジブクライミングクレーンになります。
IHI以外に製造しているメーカーってあるんでしょうか?と言うくらいの市場占有率だと思います。
・IHI運搬機械株式会社
http://www.iuk.co.jp/
数年前から現在まで、東急主体の渋谷駅の大規模開発現場ではよく見られました。ヒカリエ、ストリーム、スクランブルスクエア、フクラス・・・渋谷駅乗り換えで使用する際は、見晴らしのいい歩道橋の上などから建設途中の風景をスマホで撮っていました。
これからもタワー商業施設が控えていますね。まだまだ開発は続いているので、作られていく課程も見どころの一つです。
まだ計画段階ですが、小田急主体の西新宿大規模開発でもタワークレーンの活躍が見られるはずですので、その際は建設現場マニアとしてきっちりと写真に収めたいところです。
■実技試験難易度(教習所)
技能練習と技能試験に使われるクレーンは、天井クレーンと呼ばれています。
走行でフックとともに移動します。走行と横行でフックの位置を動かします。
フックには予め荷に見立てたドラム缶が掛けてあり、上げ下げします。
色々気にしなくてはいけないポイントがあるのですが、印象に残っているポイントが2つあります。
■フック(荷)の振れを無くす
横行・走行の際に慣性の法則でワイヤーの先にあるフックが振れてしまうので動き出しや止める時にコツが必要です。
動き出しの際は、少し動かしてみて動かす方向に振れた際にまた動かします。そうすれば、荷が振れずにきれいに移動できます。
止める時は徐々にノッチをダウンさせて完全に止めた際には、フックが慣性の法則で振れてしまうのでノッチを振れてしまう方向に少し入れて振れを無くします。
■地切り
地切りとは、地面についた荷をフックで上げ地面から離す事を言います。一番気を使う瞬間かもしれません。
ワイヤーが真上にまっすぐないと、地切りした瞬時に大きく荷が振れてしまいます。ワイヤーがまっすぐ垂直になろうとするためです。周りに人が居たら大変なことになってしまいますね。
なので、地切りする際は、
・まず緩んでいるワイヤーを張る
・少しだけ地切りして荷が振れないか様子を伺う
・振れたら下ろす
・振れなければ引き上げる
という事をしなくてはなりません。
■学科試験対策
■クレーン基礎的な知識は有していた
管理人ソウは、クレーンの下位互換資格である床上操作式クレーン技能講習を取得してからクレーン免許取得に望みました。
また、移動式クレーンの下位互角資格である小型移動式クレーン技能講習と玉掛け技能講習も取得しておりました。
ある程度、クレーンについて基本的な知識を有していたということになります。
■教習所で学科教習受講
教習所でまるまる1週間学科講習も受講しまいたのでたっぷりと勉強する時間はありました。
学科教習の最後の方になると数年分の過去問題も解く時間もありますので出題パターンを頭にいれることが出来ます。
■神奈川労働局長登録教習機関 IHI技術教習所 神奈川センター 費用
●時間
<学科> 36.5時間
<実技>9時間
●日数
6日
●受講料+教材費=講習料金
131,950+4,050=142,800円
※学科教習、実技教習・試験、安全衛生技術センター学科試験費用含む。
(2020年時点調べ)
■安全衛生技術センターでの試験の概要
■学科試験
・クレーンに関する知識 10問 30点
・関係法令 10問 20点
・原動機及び電気に関する知識 10問 30点
・クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 10問 20点
合計40問 100点 2時間30分
・公益財団法人 安全衛生技術試験協会
https://www.exam.or.jp/index.htm
■実技試験
・労働局長指定教習所経由なので免除
■受験資格
・不要(本人確認証明書添付)
■費用
・学科試験 6,800円 (労働局長登録教習機関にて費用込み)
・実技試験 11,100円(労働局長登録教習機関にて実施なので免除)
■まとめ
労働安全衛生法の「免許」を取得したのは、このクレーン・デリック運転士(クレーン限定)免許が初めてになり、大変印象に残っています。
IHI技術教習所神奈川センターも現在の場所とは違いますが、バイクで通ったルートも広い敷地だったのも記憶しています。
何気なく風景として見ていた都心部の高層建物の建設現場にてタワークレーンが仕事をしていると、やっぱりプロは丁寧かつ素早い無駄のない動きで上手いなあと感心して見入ってしまいますね。
クレーンはモノを吊って事故なく安全に運搬することが目的ですが、その後に車やバイクや乗り物を含めたいわゆる機械を操る・操縦するということに関して色々考えさせられる良い機会だったなぁとしみじみ感じています。
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お疲れ様です。
クレーン限定だと免許証の番号は9では?9だと裏に「クレーン限定」の記載⁈
1は限定無しだったような!